2019年12月10日 大阪都構想の第30回法定協議会開催。特別区に府税で財源を追加配分

 大阪市を廃止して特別区に分割する大阪都構想について話し合う第30回「大都市制度(特別区設置)協議会」が12月10日、大阪府庁で開かれました。特別区に対し、特別区素案に加えてさらに大阪府税で年37億円の財源措置をするとの提案がなされ、自民党会派からは「特別区が維持できないから追加措置するなら理解するが、特別区民の住民サービスを充実させるためというのでは、府下市町村の住民の理解が得られない」と意見が出ました。
 以下、議事録です。

今井豊会長(大阪維新の会、府議) 前回に引き続き委員間協議を行ってまいりますが、本日は再協議としていた「財源配分」と、前回の協議会でご意見のあった「IR(カジノ)収入金の配分」と「万博会場建設費の取り扱い」、そして「将来の(特別区の)庁舎整備に関わる財政負担の調整」についての協議をお願いしたいと思います。次回の協議会では特別区設置協定書案の作成に向けた基本的方向性を確認、起立採決していきたいと思いますのでよろしくお願いします。それでは財源配分についての協議に入りたいと思います。財源配分については前々回の協議会で委員間協議を実施したところですが、公明会派から特別区への財源配分の充実についてご意見があり、知事にも検討いただくことになったことから再協議としたところです。それでは付属資料Hを作成いただいておりますので簡単に説明させていただきます。事務局よろしくお願いします。
副首都推進局 榎下朋浩部長(制度企画担当) (※付属資料Hの説明)特別区への財源配分の充実について説明します。財源配分に関する素案の考え方では、特別区と大阪府の配分割合につきまして双方が住民サービスを適切に実施できるよう事務の分担に応じて財源を配分することとして、具体的には決算額の積み上げによって算出した割合を3カ年分平均して配分割合を決定することとしております。第28回協議会ではこうした財源配分に関する委員間協議の中で、制度移行後、特別区で住民サービスを維持、拡充させることが必然であり、財源確保が重要、またあるいは特別区、大阪府それぞれに事務と財源がセットで移転する制度設計は高く評価するが、その一方で財源基盤が重要との観点は一定理解できる、とのご意見がございました。これを踏まえまして、考え方といたしまして事務の分担に応じて財源を配分することを基本としつつ、特別区設置期において住民サービスをより安定的に提供できるよう知事とも十分相談しながら、特別区に対して追加的な財源配分の措置を講ずる方向で検討しました。
 特別区の財源充実の内容は2点です。1点目は決算額の積み上げに基づく過去3年間の平均値を基本割合としたうえで、特別区の設置から10年にわたり、各年度20億円規模の財源を追加配分いたします。2点目は市立高校の大阪府への移管により特別区の財源を継続的に充実いたします。現在、市立高校につきましては、令和4年度の移管に向けて府市間で調整が進められておりますけれども、移管前の年度における決算額の積み上げに際してこの影響額を勘案したうえで財政調整財源の配分割合を算定することとします。影響額については各年度17億円程度と試算しております。この2点を合わせますと、現在お示ししております特別区素案と比べまして特別区設置後の10年間、各年度で37億円規模の財源充実が図られることになります。また累計では特別区設置後15年間で総額455億円となります。これらは特別区の判断で自由に活用できる財源となります。
 特別区設置後、10年間の特別加算分の流れとしては、大阪府への配分財源は、本来の配分割合に基づき一般会計へ一旦繰り出しを行います。府知事は配分された財源をマネジメントし、現在、大阪市が担っている広域的な役割を果たすための事業や、財政調整交付金の特別加算の財源を確保いたします。そのうえで特別加算分として府の一般会計から財政調整特別会計を経由して本来分と一体の財政調整交付金として各特別区に交付することとして透明性を図ります。
今井会長(維新) それではご意見をお願いしたいと思います。
横山英幸委員(大阪維新の会、府議) もともと素案においても事務の分担に応じて財源を配分するということで、住民サービスはしっかり維持される仕組みになっていました。今回、提示のあったこの措置を講じれば、この財源をもとに初期コストをカバーしながら住民サービスをさらに安定させることが可能となります。特別区の住民サービスの維持をより確実にしながら、さらに府立高校移管分も含めてサービス向上につながる財源が確保されたということは、非常に大きいと思ってます。素案に賛成するところです。
川嶋広稔委員(自民、市議) (※資料配布)資料Hによりますと特別加算分ということで、各特別区の一般財源に入っていく流れですけれども、本来、財源の用意がないということで、財政コストが増大する分、基準財政需要額が増加する分の200億円、また職員の問題であったり、新庁舎を建設する特別区設置コストを言わせてもらってます。今回、20億ということですので、これがどこから出てくるのか、厳密に言うと広域の財源から20億円が10年間なのかなと思うんですけど、要はこの20億円というのは大阪府の一般財源が減るという認識でいいんでしょうか。
副首都推進局 榎下部長 一旦、事務分担に応じた財源配分で財政調整財源を配分して、その後、大阪府の一般会計に入れます。府財政トータルでマネジメントする中でそのうち一般財源について、財調特会を経由して特別区に配分することになります。
川嶋委員(自) その場合、他の市町村に影響出るんですか、出ないんですか?
副首都推進局 榎下部長 ええー、影響が出ないように大阪府としてマネジメントしていくことになるんだろうと思います。
川嶋委員(自) 我々としては、財源の用意がない部分が非常に多くてこれでは足りないと感じておりますので、まずこの部分を指摘させていただきます。この20億っていうのも根拠が乏しいです。原点に立ち戻って考えていくべきだと思ってまして、(※資料説明)大阪の特別区は基準財政需要額が府市合算の算定ということでスケールデメリット分が下がります。東京の場合は、基準財政需要額は国基準があるんですけれども、国基準よりも本来、留保財源は市町村は25%(特別区は15%)ですので差の10%分を積み、さらに東京都から上乗せ施策分を積み、結果的にその差額を財政調整財源で埋めると、東京都の特別区の財源は非常に幅が広くなる(財源が大きい)わけですね。こういうことをしっかりと考えていくと、20億円で本当に足りるのか、市民サービスの充実、拡充につながるのか非常に不安に思っております。
 合わせて、大都市特例事務というのが政令指定都市にありまして、税制上の措置不足というのがございます。本来、権限があるんですけれども、地方自治法に基づくものであったりとか、その他の法令に基づくものがあるんです、また国府道の管理もあります。この部分に関しては、平成30年の大阪市の予算の規模でいきますと469億円、これが特例事務に係る一般財源当等の所要額なんですけれども、実際、税制上の措置でいくと、税制上の措置済みが137億円、29.2%ですので、332億円の税制上の措置不足が生じております。この措置不足が起きてる中で大阪市においては財政のやりくりはしてるんですけれど、この財源を持っていくということに対しても、基準財政需要額というところからきちっと20億円が正しいのかどうか考えないととんでもないことになると指摘させていただきます。
 そもそも大阪市は市域内での税収の還元率は非常に少ないんです。市域内の税収の配分状況は、すいません、これホームページ見ても平成21年度で終わってまして、それ以来、「大阪市財政の現状」って資料には載ってない、平成21年度のものしか先がないんですけど、イメージ的には還元状況でいきますと、市税はそのままの6236億円、府税は5647億円分の1359億円、国からは2兆7791億円から5447億円ということで、合計1兆3042億円、32.9%の還元率でありますので、非常に大阪としても財政的に厳しい状況にあります。この状況を踏まえて、先ほどの措置不足も踏まえて、基準財政需要額を埋める地方交付税制度の財政調整の考え方を踏まえると、この20億円が、こんなんでホンマに足りるんですかと申し上げます。
 ちなみに特例加算のこの20億円の根拠があるなら事務局教えていただけますか。
副首都推進局 榎下部長 特別区設置期におけます特別区の住民サービスの安定的な運営に資するために追加的に財源を措置しようということです。その上で規模の設定につきましては、直接コストを支援するものではございませんが、イニシャルコストあるいはランニングコストを一定期間見まして、それを勘案して金額を設定している考え方でございます。
川嶋委員(自) 当然20億円では先ほど指摘したようなことでぜんぜん足りません。もう一つ、高校の移管分の配分ですが、公明党さんからご指摘があって検討されたものですけど、特別区設置にいくまでに高校の移管がなかったらこの分は府に持っていくという理解でいいですか。
副首都推進局 榎下部長 仮に特別区設置までに府への移管がなかったということになりますと、市として市立高校を運営しておられて、その経費が市の決算で出てきますので通常の財政調整のルール通り事務は府へ移管して、それ相当の調整財源を府に移管すると、そういう流れになると思っております。
川嶋委員(自) 制度の変更によって考え方が変わるというその矛盾点を非常に疑問に感じております。
今井会長(維) ほかご意見ございますか。
西﨑照明(公明、市議) 前回の協議会で我が会派からより安定した住民サービスを提供するため素案を超える財源配分について追加提案しました。そして今回、事務に応じた財源配分は素案のままではありますが、特別区の設置から10年間は年間で20億円の追加配分が示されています。また市立高校移管分について、まだ府市両議会では議決されていませんけれども、仮にそうなった場合は府税で年間17億円で対応することが明確化されております。当初の素案と比べれば、大阪府税から対応することになり、より安定した住民サービスに充てる財源になると考えられると評価しています。
そのうえで、追加配分が終了する10年後の財政状況につきましては、見通しが見えないこともありまして、大阪府・特別区協議会で議論するなどその後も特別区への配慮がなされるようにしてもらいたいと申し添えておきます。
肥後洋一朗(公明、府議) 我が党としましては、本日示された素案を超える財源配分によって特別区における安定した住民サービスの維持に必要な財源が概ね確保できるようになったと一定評価しております。ただ府議会の立場からすれば、少し気になるのは府の事業や府内の他の市町村への影響があるではないかというふうに考えます。厳しい府の財政状況が続く中で特別区設置当初10年間は各年度37億円、それ以降も各年度17億円の特別区の財源配分が行われることとなります。府の財政シミュレーションでも見てとれますように、大阪府側にそれ相応の影響が出て来ることになりますが、吉村知事、どのように認識しておられるのか。
吉村洋文知事(大阪維新の会) まず川嶋委員にいろいろ指摘されたんですけど、素案において仕事と一緒に財源を移転させられる、これが素案の基本的な考え方です。事務と一緒に財源も移転させる、それで割合を決定していく。これで十分、特別区において住民サービスを提供することができると考えています。まずこれが大前提。大前提のうえで、政治家同士が集まる法定協議会において公明党から素案を超える特別区を重視するものを考えてもらいたいということだったので、今回、この考え方を提案しました。
(※若干省略)
 大阪府で財政運営していれば分かるんですけど、実際、例えば毎年、粗い収支で見込む金額って何百憶って収支不足が出てます。(平成)26年は800億円の収支不足が出てるし、直近でいくと560億円ぐらいの収支不足があるというべ―スがある。実際運営していくとどうなるかと言うと、(平成)26年度は粗い試算では800億円の収支不足があったとしても、当初予算を組んだ段階では460億円まで減りますし、実際、決算の予決乖離も考えると結局、財政調整基金の取り崩しもゼロになってるという状況です。平成30年、直近においても560億円の収支不足が出てますけども、実際予算組むと312億円、最後の決算では黒字になって財政調整基金の取り崩しもなしという状況です。大阪市も予算組みをするとこういうふうになるんですけど、粗い試算は、粗い試算は幅を持ってみないといけないものです。幅を持ちながらかなり厳しく見てますから、そういった意味で今回の各年の20億円と17億円というのは大阪府の全体の予算を見ても十分組み込める額だと思ってます。
それから、この分、(特別区以外の)市町村の住民サービスが減るんですかみたいな話もありましたけど、そういうわけじゃないと思ってます。例えば今回、人事院からの勧告で大阪府の職員の給料が全部じゃないけど一部受け入れるって判断をしました。これにかかる費用年間50億円です、今年だけで、これずーっとかかる。じゃあ50億円の人件費で大阪府下市町村のサービス減ってるかと言ったら減ってないですから。トータルの予算編成の中で組んでいくことが十分可能だと思ってます。ただやっぱりシミュレーションを見るとこの金額がある意味、シミュレーション上の限界というか大阪府も成り立つという意味では、この金額が妥当な金額じゃないかなと思ってます。さっき川嶋委員から根拠があるんですかと言われましたが、僕は法定協議会の議論が根拠だと思ってます。
肥後委員(公) 知事の説明受けましたんで今後、財政マネジメントの強化をしっかり図っていただきまして、的確な運営をしっかりお願いしたいと思います。
山中智子(共産、市議) 財源配分の充実についてはこれまでもずっと申し上げてますけれども、これまでの議論の中で、とにかく庁舎の建設はしないで合同の間借り庁舎でいくんだと、区議会議員の定数にしても現行の83人、これ東京特別区だとか中核市のだいたい3分の1です。こういうこともあっと言う間に決めてしまって、本当に特別区というものをないがしろにしながら、しかも今度の提案でも基本的には調整財源を使うということになっているのに、府からあたかかも財政支援がされるような説明ですけども、これで本当に市民に説明がつくのかということだと思います。やっぱり上乗せをしなければしんどいということを認めたということだけは分かりますが、じゃあ20億円というのは「広域」というレッテルを貼って持っていったものの何をこう削って捻出するのか、どこから持って来るのか分からないし、17億円についてはそもそもこの市立高校の府への移管は大都市制度とは関係なく今進んでいるわけで、この17億円はもともと大阪市にあるものであって、これが何でここに出て来るのか意味が分かりません。第一、20億円を10年間、17億円は期限切らずにとおっしゃっても、素案に基づく運営コストの増をカバーできるものではありません。少なく見積もった職員の数でも330人増える、人件費は21億円増えるわけです。それからシステム運用経費も32億円増えるとお伺いしています。庁舎の方はどうなるか分かりませんけれども、53億円ランニングコストが増えるわけで、これでは全然足らないと、住民サービスが低下することをやっぱり危惧せざるを得ないと思います。これでは市民の理解は得られないと思います。
 付け足すと、マネジメントで生み出すことができる20億円なのであれば、10年間に限るというのも本当におかしな話だと思いますし、この財源配分の充実っていうもの市民には説明がつかない話だと思います。
原田亮(自民、府議) 大阪府の一般会計から特別区の住民サービスを拡充するために20億円繰り出すということなんですけれども、その正当性があるのかなと、府民の理解が得られるのかなと思うところがあります。大阪府下の市町村、大阪市よりも人口減少であったり少子高齢化が進んでいるところもたくさんございますし、財政的にも厳しい自治体たくさんある中で、住民サービスが安定的に維持できるのか不安に思われている自治体もたくさんございます。そうした自治体がある中で、従来、協定書の事務の分担に応じた財源の配分で住民サービスは維持できると説明されてこられましたので、そのうえで拡充のために一般会計から20億円支出するというのは、府下に財政的に厳しい自治体、住民サービスを安定的に提供できるのか不安に思われている自治体がある中で、府民の理解が得られないんじゃないかと思っております。先ほど、大阪府財政の影響への仮試算のお話ありましたけれど、厳しいのは間違いありませんし、厳しい状況の中、苦労しながら財政運営していただいているところで、この20億円の負担はなかなか府民の理解が得られないと思っております。仮にですね、現状のままでは特別区が住民サービスを維持できなということであれば一定理解できる部分もあるんですが、拡充というのであれば他の自治体とのバランスを考えて、府民の理解を得られないと思うんですが。
藤田暁(大阪維新の会、市議) じゃあ、大阪府、大阪市のままだったら財政安泰なのかっていう議論だと思うんですよ。我々は今の現状しっかり見据えた中で、川嶋委員の資料にも書いてますけど、さらに社会保障費が増大していくって何か特別区のせいでコストが増えるように見えるんですけど、そうではなくて、これは今の大阪府、大阪市であっても財政的には厳しくなっていくだろうって中で、どういうシステムを目指していくのか、無駄のない税金の使い方を目指していくのかっていう議論をまさに今ここでやってるわけなんです。一方で大阪府、大阪市であればどうなっていくのかっていうシミュレーションもしっかり見ていただいてですね、特に大阪市はこのままでは財政的にはしんどいって分かってますので、それに対する反論というか対案とセットでなければこういう議論はできないと思うんです。川嶋委員の方からも20億円では足りないって議論もありましたけれど、じゃあいくらだったらいいのかって聞くと、理事者を使えないので資料は出せないとおっしゃるわけです。ただ一方でこの資料を見ると、職員の数は200億円以上ふえるって試算も出されているわけですね。矛盾していると思うんですよ。やっぱりこういう議論を丁寧にやっていくんであれば、今の大阪府、大阪市のままだったらどうなっていくのかって議論とセットでやっていただきたいと思います。
紀田馨委員(大阪維新の会、府議) 府民の理解については、だいぶ前の法定協で特別区設置による効果として1兆円規模の効果が出てくるってことは示されてるわけでして、すごく効果は出て来るわけです。その効果を実感していただければ、府民の理解は必ず得られると思うんです。ちょっと気になったんですけど、川嶋委員は20億円では足りないのでもっと上げないといけないって観点からお話しされていて、原田委員はそれはちょっと多すぎるとお話されているように聞えたんですけれども、自民党さんとしてはこれ上げろっていうのか下げろっていうのか、上か下かぐらいは会派の意見を示していただきたいんです。
原田委員(自) いつも我々こういう議論をさせていただくと府と市で考えが違うと、前回も言われたんですけれど、私はそれ逆に当たり前だと思っておりまして、我々は広域自治体の議員として大阪全体にメリットがあるのか、効果が波及するのかという議論をさせていただいております。むしろ、大阪市会の皆さん、基礎自治体の議員として住民サービスが拡充されるのかどうか、そういうところに視点がいくのは当たり前の議論だと思っております。そのうえで、いろいろ反論があるんですが、我々は現状のままいくと住民サービスが維持できないから大阪府が20億円を支出するというのであれば正当性はあると考えるんですけれども、現状のままでも維持できるんだけれども拡充するために大阪府が一般会計から20億円を支出するというのでは、府民の理解は得られないという立場です。もう1点、先ほど藤田委員がおっしゃいましたけど、例えばこの後ですねIR収入金の見込みが700億円、これ別に特別区にしなくても現状のまま出て来る700億円の見込みです、2025年の万博もあったりですね、現状の制度のままでもいろいろ収入を得られる取り組みを進めていくことはできるということですんで、現状のままではどうなんだというのは違う議論ですと申し上げておきます。
横山委員(維) ここは仲良し学級会でもフリーディスカッションの場でもなくて、協議会規約3条に「協定書を作成すること」というのがありまして、最終的には各会派で態度を持ち合って会派ごとの態度を表明していただいたうえで賛否を決めるというずっとそれでやってきたわけです。それで府と市の意見が違うのは当然というのは、これはちょっと委員の責務として今言うことではないと思ってます。最終的には、これもうずっと言うてきたんですけど、年内に一定の方向性取りまとめるという評議の下、前回も申し上げましたが、サイトを運営されていることの問題提起もしました、それでもこの議論にお付き合いしてきました。きっと反対なんだろうなと思いながらもこの議論にもさんざんお付き合いしてきて、ここに来てまた新たな、これまるまる飲んだら制度設計そのものが変わるような、結局、何を提案されているのか分からないことをここで述べられても円滑な議事進行とはもう到底言えません。これはもう反論するところが多過ぎて話にならないので、結局どうしたらいいのか提案していただかないと、この協議会の規約に沿ってないと思います。
川嶋委員(自) 最初からずっと言ってますよね。そもそも基準財政需要額が府市合算になった時点で財政的に厳しくなるんですよ。このご理解がないから、意見がずっとすれ違っているんだと思うんですね。私たちの言っていることがご理解いただけてないことも問題だと思ってます。我々としてはこの辺もきちっと理解しないと後々、特別区の区民にしわ寄せを与えてしまうんですよ。だからこのご指摘をさせてもらってますので、先ほど200億円の数字を出すのにって、これ包括算定だけで補正係数が0.6から0.64になる、その差だけで200億円になるので、それだったら理事者の皆さん普通はこれ算定するでしょと僕いつも言ってるんです。理事者が算定しないんですよ。そのことの方が問題なんですよ。これで本当に財政成り立つかどうかです。偏在の話じゃないんです。偏在じゃなくてそれぞれの特別区(の財政)が国が言っている基準財政需要額よりそれ以下になる中で、財政調整財源が配分されるに当たって本当に今以上のことができるんですかって我々ずっと言ってるんですよ。
 それとね、さっき府と市の考えが違うってありましたけど、本来はこれ二重行政の解消とか広域の一元化でメリットが生まれるって言ってたんでしょ。さっき嘉悦(学園)さんの話出ましたけど、私はあの(嘉悦学園による大阪都構想の財政効果、経済効果)中身は非常に問題があると思ってこの場でもレポート出させてもらってますけども、それ(嘉悦学園報告書)が本当に事実だったらしっかりと素案に書き込んで、素案の中で二重行政の解消とかそういう財源をしっかり使う絵を描けばそれでいいんと違いますか? 今ある中で財源をあっちに持っていく、こっちに持っていくとなるから、当然それぞれの立場で違うの当たり前じゃないですか。だからこそ、しっかり議論するために基準財政需要額を計算するために、国と比較できるように、東京都と比較できるように、しっかりとモデル区を作ってくださいとずっと提案しています。
藤田委員(維) その議論はもう既に終わってまして、東京都は23区あってそれぞれ規模も税収もバラバラなんで、一定の標準区を作って標準区との間で調整している。大阪の設計図を見ると四つしか区がなくて、そもそも形と財政ができるだけバラバラにならないように作っている。なので相互調整ができると、それだけの話なんですが、そこで標準区を作れというのはまさに遅延行為だと何回も言わせていただいてるんで、何回この議論をするのかってことで、もう議事を妨げるようにしか聞こえない。
川嶋委員(自) 明らかに(地方交付税の)府市合算というデメリットがあるわけですよ。前の住民投票にかけた協定書の議論の時に、橋下さん(橋下徹・元大阪市長)が国に行ってるはずですよね。その時、国から「いや、府市合算方式ですよ」って言われてるわけですよ。もう一つは第30次地方制度調査会の第20回専門小委員会でも太田委員という東大の先生が「茨の道」と言う言葉を使った、それは府市合算によるスケールデメリットで基準財政需要額が減りますよ、いいんですかと言われているわけですよ。だからこの20億円も含めて、新庁舎建設コストも含めていろいろ含めて本当に成り立つのかどうか検証するにもできないから、モデル区を作ってと言ってるんです。
松井一郎市長(大阪維新の会) 国からの交付税措置でマイナスが生じるという話ですが、本来の協議会(住民投票前の協議会)で協議書を総務省に持ち込んで協議すべてやりました。その時点で国から制度を変えることによって交付税が減らされることはないという形の約束を取って、財政的には成り立つということで住民投票やったわけです。前回も国協議やっておりますから、川嶋委員の言われるのは当てはまらないと思います。地方制度調査会いろいろ言われますけどね、あれはあくまで調査会なんで調査会としての意見をまとめているだけで、あの調査会で出て来た答えによって国全体が動くならもう道州制までいってるわけですよ。調査会は調査会としての一意見。ここで協定書を取りまとめるに当たっては、現実に即した財政制度で成り立てば十分特別区もやっていけるということです。これ言いたくなかったですけどね、広域一元化によるメリットが出て、その財源で特別区に追加財政措置を吉村知事が考えてるんですけどね、今日は先ほどから原田委員が府民の理解が得られるかというんですけど、理解得るのは政治家の話で、理解を得るためにどう説明するかということです。広域一元化のメリットはこの8年でメリット出てきてるわけです。先ほど、IRや万博の話も出ました。今は広域一元化だからIRの700億円も見越せるようになったわけです。これ広域が二元化、それぞれで対立してたんではIRの話なんてここまで来ないわけですよ。万博もできないわけです。それぞれバラバラでは。広域の一元化は今、バーチャル大阪都の形で広域一元化しているから、まさに大阪府も大阪市も人を呼び込む、これは結果ですよ、まさに呼び込めてきているし、企業の数も出て行く数とのバランスも改善してきてる。これ事実ですからね、この8年の。この広域一元化の今の状態を我々は府民の皆さんに理解をしてもらう。これは政治家の役割です。これは我々は、理解していただけると、今も一元化になることで新たな財源生み出してきてますから。この議論しだすと、そもそも論に戻るからいちいち言う必要ないと思ってますけど。要は府民の理解は、今の一元化の中で様々な財政の数字を見ても理解されると思うし、川嶋委員の言ってるのは現実的には4年前の法定協議書に基づいて国と協議した結果、国からの答えはこのことによって交付税措置を減らすようなことにはならないということですから、川嶋委員の指摘は当たらないと思います。
守島正委員(大阪維新の会、市議) 松井委員言うように、国との協議で府市合算が決まってる段階なんで、今さら府市合算じゃないと賛成できないって(?)言ってるのとほんとにこれ同義なんですよ。それ以外の主張も税制上の措置不足これも大都市制度の問題ですし、還元率の問題も今のそもそもの配分の問題なんで、投げてるボールが高すぎてどれも解消するのがこの場ではできないような話なんで、それをしないと賛成じゃないって言うのはそもそも是々非々っていうところから逸脱していると思います。
今井会長(維) これでもう、川嶋委員、最後にして。
川嶋委員(自) あのね、見解の相違なんであれなんですけど、言ってるのは、まず松井市長が言ってはる府市合算方式については、「分けてくれ」と言ったら国は「府市合算で」と言うたんです。府市合算で今の分は減らしませんよということですけれども、これ四つに分けることによって本来(特別区を)一つ一つ基準財政需要額を計算したら、大阪市一つの時よりも当然上がるんですよ、合計したら。でもこれは(地方交付税の)プラスしませんよ、全国の自治体に影響あるから大阪市ついて配慮はしません、今まで通りですって。
(※若干省略)
 広域一元化については政策の問題であるということもありますし、本当に特別区設置によって効果が生まれるならその効果額もきちっと特別区素案に入れるべきじゃないですか。嘉悦さんの1兆円だって事務局、素案によう書かへんでしょう。素案の中に書けるんですか、毎年、1000億円の効果があって、その1000億円でこうしますって書けますか? 二重行政の解消とか広域一元化の効果ってまだ明確になっていないような中で、この特別区を作った時に、非常に特別区側にしわ寄せがいく。国の制度の問題があるでしょう、でも現実的にその結果、特別区民にとんでもないしわ寄せが与えられることを危惧しているわけです。当然私たちとしては、ここの検証するために検証できる資料を出してくれって言うのは当たり前じゃないですか。
横山委員(維) (川嶋委員が)提示いただいた資料の「行政コスト増大200億円」とかですね、基準財政需要額でスケールデメリットとか、おそらく人口規模が270万から70万になることで段階補正の部分で計算式が変わってくることによって、基準財政需要額が下がる(?)という主張だと思います。それは現行制度に基づいて段階補正だけ取り上げている部分でございまして、態容補正なり密度補正なり様々な補正係数がありまして、政令市から特別区に移行することで基準財政需要額が上がる(?)項目もあるんですね。態容補正の中にあります。一方的にスケールデメリットで基準財政需要額が下がる、入ってくるお金が減るというのは過度な不安でしかなくて、それを制度設計の根幹にかかわるような問題提起で繰り返されることは建設的な提案になってないんですね。それを再三、申し上げています。おっしゃっている提案がそもそも当たっていないというのを反論させていただいておりますので、今の素案に基づいてどういったものが自民党会派としていいのかをご提案いただいてそれを協議するならいいんですが、そうでないのであれば、議事進行していただきたいと思います。
今井会長(維) この議論についてはちょっともう引き取ります。この協議会の目的、基本的論点というのは、この第30回目において特別区制度導入の目的である広域行政の大阪府への一元化、それと基礎自治機能の充実を目指すための協議を行うというのが基本的な論点です。大阪府と特別区の双方がきちんと行政運営できて、広域行政と住民に身近なサービスの双方が維持、向上できる制度案を作るという責務があると考えています。ここに基本的論点があると思っております。そういうことを踏まえて、この項目について一定総括させていただきたいと思います。財源配分については、素案の大阪府と特別区の事務分担に応じて財源を配分するという考えは基本としながらも、住民サービスをより安定的に提供できるよう特別区に対して追加的な財源配分措置を講じるという意見が概ね支持されていたと思いますので、今後その方向で取りまとめをしていきたいと思います。
 次に移ります。IRの収入金の配分について議論していただきたいと思います。IR収入金の配分については現在、大阪府と大阪市で均等配分という枠組みとされていますが、維新会派からも特別区設置後の取り扱いについて本協議会で議論しておくべきとのご意見があり協議いただくものです。ただし国による区域認定はまだです。現段階では協定書への記載はできないと考えておりますが、協議会として特別区設置後の取り扱いを議論しておくことも必要だというふうに考えております。それでは付属資料Iを作成しておりますので簡単に説明させていただきます。事務方よろしくお願いします。
副首都推進局 小林眞澄部長(制度企画担当) (※資料説明)IRについては現在、大阪への実現に向けて取り組んでいるところでございまして、確定した事項ではないことをご留意願います。大阪IR基本構想案では(IR年間収入金は)年間700億円と想定されております。大阪府と大阪市の配分につきましては、IR区域の整備に関する基本協定書が本年12月に締結されておりまして、大阪府と大阪市で均等配分となっております。合わせて大阪府と大阪市が共同して取り組むこととしておりますIR関連事業につきましては、例えば、警察力強化は実施主体、費用負担ともに大阪府、夢洲まちづくり関連インフラ整備及び維持管理、消防力強化につきましてはともに大阪市となっておるところです。特別区設置後の大阪府と特別区の配分です。特別区設置後のIR収入金の配分については、基本協定で定めた「府市で均等配分」の枠組みを基本とします。ただし、特別区設置に伴い大阪市から大阪府に承継されるIR関連施策があるためこの経費相当額の調整を行うこととしております。IR誘致は大阪府との共同で大阪市として取り組んでいることから、IR収入金はすべての特別区に公平に配分することを基本と考えております。このため特別区間の配分は人口割を基本として配分する仕組みを制度設計してまいります。なお、特別区設置後にIR関連の環境整備に係る特別の費用負担を考慮する必要が生じた場合には、その制度変更等は大阪府・特別区協議会で協議することとしております。
今井会長(維) この項目に何か意見があれば。
守島委員(維) IR誘致に関してはこれまで大阪府、市が共に取り組んできたこと、また費用負担に関しても大阪府市折半で行ってきた経緯を踏まえれば、IR収入金の配分は府市均等という基本的な枠組みに関しては賛成であり、かつ大阪府に承継されるIR関連の経費相当額を府にプラスα、特別区にマイナスαするといった事務の移管に伴う調整を行うことも実態に見合った当然の措置だと思います。特別区間の配分については、これまで大阪市として取り組んできた経緯を踏まえ均等な分配が好ましく、人口1人当たりの受益が公平になる人口割で配分するという基本的な考え方は理解できますし、また特別区素案における財政調整の性格からしても人口割が妥当と思っております。しかし特別区設置後、IR関連の環境整備にかかる費用が一部の特別区に生じるという可能性もあります。例えば実際にIRが所在する淀川区や隣接自治体である中央区においてIRに紐付く独自の施策などが必要となるかもしれません。そのような状況を踏まえて、基本的には人口割の配分を行いつつも大阪府・特別区協議会で実態に応じた制度設計の変形等、協議ができるのを前提として、行政提案を了としたいと思います。
中村広美委員(公明、府議) 既に大阪府と大阪市で締結された基本協定の枠組みを踏襲することについては特に異論はないと思われます。また特別区間の配分につきましても、人口割を基本とすることに一定理解ができます。ただ、このIR開業後の基礎自治業務としてどういった事務が発生するかは現時点では不明であることから、特別区設置後に費用負担を考慮する必要が生じた場合には今日の事務局の資料にもございますようにIR収入金の配分について「大阪府・特別区協議会」(仮称)で協議できるように、協議会の協議事項に確実に入れていただくことお願いしておきます。
山中委員(共) 日本共産党はこのIRには反対ですが、いずれにしても三つのうちの一つになって誘致されるかどうかも分からない。仮に誘致されたとしてもこのように収入金が入るかは分からない。何もかも分かっていない、まさに取らぬ狸の皮算用ということで、何を今さら、今まで1対1って言ってきたんだから何をことさらこんなふうに出すのかなあというのが率直な感想です。大真面目にこういうものを出してあたかも特別区にお金が入るかのようなそういう説明をするためだとすれば、いかがなものかと申し上げたいと思います。
西﨑委員(公) 事務局にお伺いします。(付属資料Iで)IR収入金の配分額のイメージで、(特別区への)基本配分額が「350億円-α」、(大阪府への基本配分額が)「350億円-α」、このαとはどれぐらいの額ですか?
副首都推進局 芦原武司課長(財政調整担当) 大阪市から大阪府に承継されることとなる消防力強化あるいは夢洲まちづくり関連インフラ整備及び維持管理等の事務経費については、現時点で具体的に見込まれていないと承知しております。消防力強化について参考までに数字をご紹介しますと、現在、大阪市における消防費には市内25の消防署、消防本局の経費がすべて含まれておりますけれども、これに要する一般財源は公債費込みで約379億円でございます。夢洲まちづくり関連インフラ整備等につきましては、建設事業は起債で事業を行いまして今年度償還していくということで単年度の負担は平準化されます。例えばでございますが、100億円の起債で事業を行って30年で償還していく場合は、元利合わせて平均5億円程度と見込まれます。なお、公営企業会計で負担する事業はαには含まれませんで、一般会計の負担分のみが対象となるということになっております。
西﨑委員(公) ばくっとした数字でもαはどういうイメージを描けばいいんですか。
副首都推進局 芦原課長 今申し上げましたように、消防費は全体で380億円ぐらいですので25で割っていただければというような数字ですけども、これぐらいという標準的な経費は算定いたしかねます。夢洲まちづくりにつきましても一般会計で負担する分のみが対象となりますので、そのようにお考えいただければと思います。
今井会長(維) この項目については終了します。基本協定で定められた府市で均等配分という枠組みを基本としながら、特別区設置後は大阪市が共同して取り組んできたIR関連施設が大阪府に承継されることに鑑みて、この経費相当額を調整していく。また特別区分は人口割の配分を基本として、特別区設置後にIR関連の環境整備に係る特別の費用負担を考慮する必要が生じた場合は、その制度変更などは「大阪府・特別区協議会」で協議するという意見が支持されていたように思います。なお協定書の記載事項ではないため、基本的方向性を確認する中で協定書記載以外の確認事項として盛り込んでいきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 次に万博会場建設費の取り扱いに関しての議論に入りたいと思います。万博会場建設費の地方負担分については現在、大阪府、大阪市折半の枠組みで進んでいます。維新会派からは特別区設置の後の取り扱いについて本協議会で議論しておくべきとのご意見があり、協議いただくものです。付属資料Jを作成しておりますので簡単に説明していただきます。事務局よろしくお願いします。
副首都推進局 小林部長 万博会場建設費につきましてはこれまでの資料で、基本的な考え方として府市折半という枠組みを維持し、仮に基金などを活用すれば配分割合を変更せずに対応することが可能であるとお示ししてきたところです。このことから、制度案といたしましては万博会場建設費は府市折半の枠組みを維持し、大阪市が負担することとなっている万博会場建設費のうち特別区設置後に生じる額は特別区設置時に基金として大阪府に承継することとしております。なお、承継する具体的な基金は知事と市長が協議して定めることとしております。
今井会長(維) これに関して何かご意見ございますか。
守島委員(維) 万博会場建設費は府市折半という枠組みを維持しつつ、大阪市が負担することとなっている会場建設費の中で特別区設置後に生じる分に関しては、特別区設置時に基金として大阪府に継承するという今回の行政案は合理的な内容なので了としたいと思います。
肥後委員(公) これまで大阪府と大阪市が共同で進めてきた経緯を踏まえ、IR納付金と同様に府市折半の枠組みを維持するという考え方に基づく案であり妥当と考えます。
北野妙子委員(自民、市議) 質問をさせていただきます。IRにつきましては発言控えさせていただきました。まだ区域認定もされておりませんし、不確定要素が非常に多いということで。万博の方は2025年に開催が決定しております。失敗も許されません。そんな中で昨年度末2月25日の日にですね、(大阪市議会の)大都市・税財政制度特別委員会の方で当時の吉村市長の方に質疑を致しました。万博はまさしく広域的な事業だと思いますけれども、会場建設費ですね、府市が1対1の負担割合になっています、特別区移行後はどうなるのかという質問に、市の負担分は大阪市があるうちに基金という形がどうか分からないけれども何らかの形で取っておき府に渡すという答弁でした。今回の資料によりますと、令和7年度ですね、2025年、(特別区に)移行時は(万博会場建設費の負担額が)39億円ということなんですけれども、この基金として別枠で市からあらかじめ取っておくんでしょうか?
副首都推進局 榎下部長 今後、万博のための新しい基金を作るのか、あるいは既存の基金を活用するのか、あるいはいつどの時点で基金を設けるかということについては、今後、大阪市の中で検討されると考えております。その中で検討された基金、積み上げられた基金の残額、建設事業費相当の金額を持ってその設置されている基金を大阪府に、特別区設置時点で移管すると、承継するという考え方です。
北野委員(自) 令和7年といったら1月1日に特別区に移行した後ですね、その39億円すら捻出できないということであれば、財政状況、非常に不安になるわけです。また、質問を加えたいと思いますが、特別区に移行後、会場建設費1250億円が予定されていますが、オリンピック、パラリンピックの例を見ましてもおそらく上振れするという中で、そうなった場合、大阪市がない状態で大阪府が負担することになると思うんですが大丈夫でしょうか。
副首都推進局 榎下部長 特別区設置の時点は万博開催を目前に控えている時期ですので、その頃には実際の会場建設も相当、進捗していると思いますので、ほぼ事業費について確定しているのではないかと思います。思いますけれども、仮に事業費が膨らむような事態が生じた場合には、基本的には大阪府が負担をすることになるんだろうと考えています。
北野委員(自) 国との約束は3分の1、地方が持てということなんで、国は府が出そうが市が出そうが特別区が出そうが関係ないわけであって、その内訳は問題ではないわけなんですね、ですけど約束は果たさなければいけないんですね。上振れしようと増高した分はきちんとみていかないといけないという中で、もしも大阪市がない場合は「府が全額出したらええねん」とおっしゃいましたけど、先ほどの通り非常に財政厳しいという中で、万博の上振れ分は財政シミュレーションに織り込みがあるんでしょうか、ないんでしょうか。
副首都推進局 手向健二局長 タイミングとしたら2025年1月は2024年度分の一部も残っている状況かと思います。2024年度分の一部と2025年度分の39憶円があるわけですが、この直前とタイミングというのはだいたい建設費についても事業費の目途がついてきているところですので、基本、1250億円という数字がその中で納められるように国と万博サイドで検討されていくことになるでしょうけども、建設事業費が増えるか増えないかという議論は、大阪市がある間に行われる話だろうと思っております。そのうえで、確かに2025年1月になれば特別区なって大阪市無くなっておりますので、万が一その時点で数字を変更せざるを得ない状況があれば、それはその時点では広域自治体である大阪府で考えざるを得ないだろうということでございます。財シュミへの話についてはそもそも額も分かりませんので反映しようもありませんし、それほどの影響があるものとは思っておりません。
北野委員(自) 財政シミュレーションに織り込んでないこと自体が問題だと思っておりまして、1250億円の会場建設費がフィクスされたものですし、様々なインフラ整備費なども当然のことながら財政シミュレーションに反映してしかるべきと思いますけれども、当座、織り込まれていないことも問題だと指摘しておきたいと思います。
それで、この点は前も公明党さんが指摘されていると思いますが、もう一点だけ先ほどの守島委員のIRの時の質問じゃないですけれども、立地している特別区、第一区ですね、特別な経費負担が生じた場合の配慮ですね、これについては府が責任を持って対応してくれるのかどうか非常に心配なんですね。この協議会の中には第1区選出の議員がたくさんいらっしゃいますので同様だと思います、みなさん心配ですよね? 立地特別区というものが、地元ということで、財政負担が重くのしかかってきた場合に(住民)サービスを削らないといけないとなるとしたら大変なことになりますので、これは府がしっかり責任を持って対応してくれるのかどうかについて言質をお願いしたいと思います。
副首都推進局 手向局長 先ほどの北野先生の質問を誤解していた部分があるんですけれども、会場建設費の上振れ分を財政シミュレーションに含んでいるのかという質問と理解したので、そういうものは額も把握していないし、そもそも積みようがありませんので積んでませんというお答えをしたところです。本体の部分は、私ども今まで示してきた財シュミ上は、確定前、万博が決定する前の数字でしたので粗い試算にも入っていない状況でシミュレーションしてましたので、そこは入ってないのは事実です。そういう意味では今、府市それぞれ約200億円という負担が生じているのは事実ですので、今示してきた財シュミにトータル影響としてはその分は出て来るのは先生おっしゃる通りです。ただ200億円出てきても特別区の財政需要は既に財シュミで示している通り十分回るような水準のオーダーにはなっています。
今井会長(維) この項目については引き取りたいと思います。大阪府、大阪市折半という枠組みを維持することとして、大阪市が負担することになっている会場建設費のうち特別区設置後に生じる額については、特別区設置時に基金として大阪府に承継するという意見が概ね支持されていたと思います。今後はその方向での取りまとめを検討していきたいと思いますのでよろしくお願いします。
 次に将来の庁舎整備にかかわる財政負担の調整に関して協議に入りたいと思います。各特別区の庁舎については、まず特別区の設置に際しては現在の大阪市本庁舎を活用することとし、新たな庁舎建設は行わないということでまとめていきたいと考えておりますが、公明会派から将来、庁舎整備をした場合、特別区間で不公平が生じないよう調整する仕組みが必要ではないのかのご意見があり協議いただくものです。それでは付属資料Kを作成してもらっておりますので、簡単に説明させてもらいます。事務方よろしくお願いします。
副首都推進局 榎下部長 (※資料説明)前回協議会におきまして、特別区設置までに庁舎整備を行った場合と特別区設置後に庁舎整備を決定した場合の不公平が生じないよう特別区間で調整する仕組みが必要ではないかとのご意見があったのを受け、作成したものでございます。特別区素案の財政調整制度の設計では、特別区に配分される特別区財政調整交付金の総額のうち、6%を特別交付金で配分することとしております。各特別区の特別な需要等に応じるとともに、特別区設置後の当面の間はサービスの継続性や安定性に重点を置いて配分するものです。一般的な庁舎整備では各団体の首長のマネジメントのもと検討され、議会でも慎重な審議を経て進められる性格があることから、個別団体への財政支援は通常は行われません。しかしながら今回の特別区の設置に伴う庁舎整備は、一度限りの特殊な事象でありまして、特別区間の財政負担の差も想定されることから、特別交付金による財政措置を行うことと致します。このため対応の方向性と致しまして、特別区設置の後、最初の庁舎整備に限り、特別区が発行する起債の元利償還金の一部を特別交付金で財政措置することといたしております。なお、この場合でも具体的な算定ルールの設定につきましては、「大阪府・特別区協議会」で協議して定めるものと考えております。
今井会長(維) それではご意見よろしくお願いします。
藤田委員(維) 住民に直接かかわるサービス自体は従来通り24カ所の区役所で行われていく案となっていまして、また本庁組織が一部、特別区の区域外に存在すると言っても場所は現在の中之島庁舎でございまして、現状と変わりがない。むしろ淀川区の例で言えば、淀川区役所と港区役所の距離よりもはるかに近い所にあるということになります。区域内にオールインワンの庁舎があるのが理想的だと思われる方も多いかも分かりませんが、現在の大阪市役所でもATCとかあべのルシアスとかいろんなタコ足状態になっておりまして、オールインワンの庁舎がなければ円滑な行政運営ができないとか、住民サービスが下がるという主張は的外れであると考えます。加えて言うならば、現在の中之島庁舎を言わばシェアオフィスとしてフルに活用するという今までの行政にないスタイルを実行することで、コスト、住民の税負担になりますけれども、これを大幅に圧縮できるだけではなくて、特別区設置後のスムースな業務の立ち上げやその後の特別区間の連携にも資するものであり、必ずしも四つの特別区がそれぞれすべての部門が納まる本庁舎を四つ所有しているのがあるべき状態だというのでもないんだろうというのが我々の基本認識であります。そのうえで、公明党会派から提案があったように、特別区移行後、仮に独自に庁舎建設を望むということが出て来るのであれば、それはまたその時の特別区の首長と議会の判断だろうと考えております。その際に大きな財政出動を伴うと、そうではない区が存在することであれば、移行時にその財政調整についても一定の方向性を取りまとめておくというのは、住民の安心感という点から言っても理解できるところではあります。よって、将来、仮に庁舎建設コストが発生した場合、これはあくまで仮の場合ですけども、この場合について特別交付金の配分基準に定める特段の財政需要、これに認定し、配分割合に反映させるという財政調整の考え方については了解するものです。
山田正和委員(公明、市議) この間、特別区の庁舎整備についてはコスト面含めて議論してきたところですけれども、現在の中之島庁舎をフル活用する案について、コスト面、そして移行時の事務執行についてスムースに行うことができるという点で暫定的には了解いたしました。そこでこれまでの協議を取りまとめる際に、この方針を、将来を縛るものではないという趣旨を盛り込んでいただくように念を押させていただきました。今後、特別区が移行時を経て、安定的に行政運営を進めていけば、自然な流れとしてそれぞれの庁舎を建設するという声も出て来ることも十分考えられます。しかし、建設する段階になりまして、特別区間の負担の公平性を考慮しようとしても、他の公共施設に比べて規模も大きく、やはり特別区間の協議がネックになるという可能性もございます。このため仮に現在の中之島庁舎を活用する案を進めるのであれば、合わせて建設する場合における特別区間の調整の仕組みについて基本的考えを提示しておくべきとの問題意識から、この協議項目を提案させていただきました。そこで今回、この資料が提出されまして、財政調整制度の特別交付金を通じて特別区間の負担を公平にする仕組みが提示されました。この表にありますこの特別交付金6%は金額ベースでいくと225億円程度と聞いてます。一般的な起債の償還期間は30年程度になると考えますと、実際に庁舎を建設するとなれば、仮にこれまで議論してきたPFI等の手法も取り入れたりすることも考えられます。そうなると、特別区間で数億円の差を生じる程度で各特別区間の負担割合については大きな影響は出ないというふうにも考えられます。一般的には、個別団体への財政支援が行われないという、庁舎整備に関しては、ていうことを考えると、今回の提案は一定納得できる仕組みになっていると考えます。
 次に会長に追加で提案したい点があるんですけども、先ほどの提案については、庁舎を建設するとなった場合についてですけれども、今の原案にありますこれまでの今、本庁舎を暫定的に利用する場合の仕組みについてはまだ議論されておりませんでした。そこで基本的に、この中之島本庁舎は大阪市所有の物件であるということを考えると、暫定利用するに当たってもある特別区だけに負担を求めるような不公平感が生じないようにすべきであると考えます。この中之島本庁舎を利用する場合の各特別区間の負担偏在がないような仕組みについては引き続き検討していただきたいと思いますのでよろしくお願いします。
山中委員(共) これはもう(特別区の)庁舎は建設しない、間借りの合同庁舎を前提にした提案で、とてもではないけれどもそんな地方自治体、基礎自治体はない、独立した地方自治体とは言えず、業務遂行、災害時の対応、住民の利便性、あらゆる点から認められません。この案であれば、どの時期にどの程度の庁舎を作ろうとするのかと、そういうことをその特別区が主体的に決めることもできない、特別区同士がもめる可能性も非常に大きいと思います。作らないというふうに決めてみたり、将来は作ると言ってみたり、とにかくコストをかけるようなことは先送りして、特別区同士がもめればいいというようなそんな感じで、庁舎を持たないスタートと言い、もうこのやり方自体が特別区なんてどうでもいいというのがますます明らかであって、とんでもない話でとても承認できないと申し上げておきます。
北野委員(自) 資料の提示をお願いします。この中之島庁舎のフル活用案には、根本的な欠陥があります。(※資料説明)第1区は本庁には80人、区内の別の建物には150人、中之島庁舎には900人。900人というのはシェアオフィスと言われる中之島庁舎に行くわけです。出展は、令和元年11月26日の読売新聞夕刊記事より作成したものです。同じようにシェアオフィスに入る第4区ですが、本庁には150人、区内の別の建物には440人、中之島庁舎には610人。とんでもない数字が出てきまして、肝心の北区(中之島庁舎のある場所)、第2区の方々が本庁には730人しかいないということで、区内の別の建物に590人。730人以外に間借り組と言われる、私たちが行くわけですけれども、1区と4区の方々が1510人もシェアオフィスなる中之島庁舎に居候するといういびつな構造になってしまう。この二つの自治体の職員が倍以上の方が働くことになるという異常な状態です。
 松井市長は1人で災害対策をするのではなくて、中之島庁舎で一緒に連携してやればよりよいことができるじゃないかと当協議会でおっしゃいました。しかしながら、特別区設置後は四つの災害対策本部が置かれるにすぎず、現在の24行政区に置かれている災害対策本部体制の方がよほどきめ細やかな対応が身近でできているんではないでしょうか。職員が地元にいないのに被災状況の把握とか、避難所開設など待ったなしの災害対応が本当にできるのかどうか心配するわけです。
 結局、特別区の地域自治区事務所は区役所と言えるのかどうかということなんですね。災害対策本部、現在のところ24区体制でやってるわけですが、これが特別区の本庁舎ということで4カ所になってしまいます。このような状態で災害対策本部がどうなるか危惧されているわけです。どこの庁舎でどのような機能を持たせることができるのかということ、区の組織体制が発表されましたが、特別区の方の地域自治区事務所と本庁と言われているところと、シェアオフィスの方で、どこでどのような仕事をなさるのか明確になっていないのも問題です。もう1点、中之島庁舎なんですが、暫定化あるいは恒久化というのも問題だと考えておりまして、新しく作る時には財源保障が全くないわけなんです。コストがかかるよっていうことを隠すため、コストを削減したのではなくてコストを先送りしただけのことではないんですか? 庁舎の整備にはやはりコストがかかるという前提で物事を考えて、中之島のシェアリングオフィスだっていずれ20年、30年後には使えなくなるわけでございますので、逆にそれを顕在化させてきっちり市民に庁舎整備費用を知らせるべき、それで判断するべきだと申し上げます。
横山委員(維) 今日の議題は庁舎整備にかかる財政負担の調整にありまして、庁舎整備の問題そもそもに関してはもう以前、決着をみています。四つの首長の下、危機管理体制が充実して、さらに大阪府知事が一元化した防災体制の下、よりスムースな防災、危機管理対応を行うという議論をしました。協議会の中で決着をみたものでございます。今日の議論はあくまで庁舎整備にかかる財政負担の調整であるということはまず、議事運営の進行上、申し上げておきます。加えてですね、公明さんの提案の確認なんですが、山田委員の二つ目の点ですね、不足している面積を賃借しているという場合における各特別区の負担を調整する仕組みの検討と、これは私も理解できるところです。しっかり明確化するためにも、記載していくことで……?
山田委員(公) 建設の時の配分の仕組みも作っていただいたので、中之島庁舎を使う時の仕組みも検討いただいて明記していただければありがたい。
横山委員(維) コスト偏在の是正の検討も必要ということで、これは会長の方で作っていただいて是非、資料に反映していただけたらと思っています。
藤田委員(維) (自民党会派提出の)資料についてなんですけど、読売新聞夕刊より作成という資料でございます。我々政治家が行政と議論した中身を取材して新聞が書くということでですね、新聞をネタにこういう資料を作るからこういう間違いが起こるんだと思うんですけど、この中で仮に第1区ですが、本庁80人、別の建物150人、残り900人が全部中之島ということで1区内に230人しか職員がいないように見えるんですが、実際には地域自治区の区役所の中に此花区でしたら103人、港区でしたら123人、西淀川区は125人、東淀川区に222人とこれ行政資料で職員数出ておりますので、ミスリードのないようよろしくお願いします。
川嶋委員(自) 今の部分は「地域自治区の事務所の人数を除く」と書いてます。2枚目では地域自治区事務所の人数について書いてます。地域自治区についても記載させていただいております。
今井会長(維) 他ないようでしたらこの項目について引き取ります。特別区設置後の整備に限りその1区について特別交付金で措置することとして、具体的な算定ルールについては、大阪府・特別区設置協議会(?)で協議して定めるとの意見が概ね支持されていたと思います。今後はその方向でまとめを考えていきたいと思います。なお、特別区の庁舎整備に関する事項は協定書への記載事項ではないため、基本的方向性を確認する中で協定書記載以外の確認事項として盛り込むこととしており、本件も同様の扱いとしたいと思います。また先ほど公明会派からの追加提案という形でありましたが、維新からも支持ということで、概ね支持となったと思いますが、この不足する面積を賃借する場合の各特別区の負担を調整する仕組みを検討する旨について、基本的方向性の中の協定書記載以外の確認事項として追加で盛り込んでいきたいと思います。それでは、これで本日予定していた委員間協議の項目は終了となりますが、他ご意見ございますか。
川嶋委員(自) 最後に申し上げておきたいんですけど、特別区の財政は脆弱で市民サービスできないと指摘をさせてもらってるんです。基準財政需要額も言わせてもらってますけど、もう一つ、財政シミュレーション、これについても大丈夫、大丈夫ということやったんですけど、財政シミュレーションね、やっぱり事前修正しておくべきではないかと思ってます。特に地下鉄民営化の効果額、本来積むべきではない効果額も入ってます、民営化もう終わってます。また特別区が要する行政コスト、私たちも指摘していますが、見解はいろいろありますけれどもこの分についても思ってます。万博、IR、大学の森之宮キャンパス、新たな財政需要、これも反映されてません。将来の特別区の財政を何ら保障するものではなないと申し上げます。財政シミュレーションを作り直すべきです。あと、特別区の移行準備中に検討するとか、「大阪府・特別区協議会」で協議するとかいうことも丸投げのところもあります、これも課題があると思ってます。現在の素案、我々としては一から見直すべきと考えていますけど、少なくとも財政シミュレーションについては来年2月に公表される大阪市の粗い試算をベースに修正するように要請します。合わせて基準財政需要額を計算するためのモデル区の設定による検証ができるようにもお願いしたい。そして、最後にどうしても気になる点、水道と消防については自治というか自己決定権というか、その辺の課題があります。
今井会長(維) 私自身の考え方を説明させていただきます。6月の協議会の再開以降、各会派から特別区素案に対する修正意見をいただきました。さらには随時、追加意見に沿った協議も加えながら、委員間協議を精力的に重ねてきました。基本的な方向性がまとまったものと考えています。つきましては冒頭申し上げました通り、次回の協議会では資料5「特別区設置協定書案の作成に向けた基本的方向」を確認して起立採決していきたいと考えておりますのでよろしくお願いします。この基本的方向性については今後、特別区設置協定書の作成を始めるにあたり、これまでの委員間協議での議論を踏まえて、協定書記載項目の方向性確認するため私の方で整理したものです(※資料5)。協定書に記載すべき事項のほか、委員間協議の中で付帯意見的に確認された事項も盛り込んでおります。なお次回、採決を行いましても協議が終結するものではなしに、年明け以降の協議会では協定書案に対する協議をはじめ、例えば既にご提案のありました特別区設置までの工程上などもお示しをしながら、次のステージに移って協議をさらに重ねていきたいと考えています。引き続き協議をお願いしたいと思います。それでは終了します。